女雛の檜扇についての考察

女性用の檜扇には金銀の箔を使った極彩色の美しい絵が描かれています。
(例えば「桐と鳳凰」・「梅竹流水」など)
「衵扇(あこめおうぎ)」と呼ばれ顔を隠すために使いました。
のちに飾り花をつけたりとどんどん大きくきれいになり
装飾品として用いられるようになりました。

有職では、
陰陽五行からきた
五色(青・赤・黄・白・黒)がよく用いられますが、
檜扇の紐だけは六色です。

これは檜扇に巻き付けた時に
隣り合う紐と撚り(より)の方向が互い違いになるよう、
偶数にしたと考えられます。

平成のご大礼では手元に向かって巻かれていました。
近代以降では開かずに紐を巻き付けたままで持ちます。

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