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ただ
ひとつだけの
ものだから、
愛おしい。
私たちのお雛さまはすべて、
ご注文をいただいてから手づくりいたします。
お客さまからのご相談やご要望をお聞きし、
それに叶うものをひとつずつ
手仕事によりかたちづくっていくという、
とても手間のかかるやり方です。
完成まではお時間を頂きます。
そうした時間やプロセスを経て、
ようやくお客さまの元へと届けられていきます。
非効率的ではありますが、
そんな、おひとりおひとりのために
生まれたお雛さまだからこそ、
永く大切にされ、お子さまのご成長を見守り、
ずっとお側で可愛がっていただけるはずと、
私たちは信じています。
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裏側や
見えないところまで、
愛おしい。
顔や衣装や佇まいはもちろんですが、
私たちは見えにくいところ、見えないところ、
小さなところをこそ、こころを込めて手づくりします。
お雛さまは願いの姿です。
こころのありようそのものですから、
嘘や偽りはいけません。
見えないところにこそ、こころが表れます。
見えないところをこそ、大切にしなければなりません。
衣装の奥に隠れた胴の芯材には藁ではなく桐を、
それも国産の良質なものを選んで使います。
現代の量産品には藁が一般的ですが、
耐久性も防腐性も桐の方がずっと良いのです。
何より、お雛さまの傾き加減や表情が良くなります。
藁よりも扱いにくく、高額で、手間もかかりますが、
それでもやっぱり桐がいいのです。
そのほか、お雛さまの背中、足袋など、
どうかよくよくご覧ください。
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桐芯
私たちのお雛さまの特徴のひとつ。それは胴の芯材が桐材であること。一般的な人形では単価が安く扱いやすい藁材が使用されることが多いようですが、私たちが桐材にこだわるのはその方が防虫防湿効果が高く、耐久性よく、そして何より微妙な顔の傾きを表現することができるから。しかも国産の、尚且つ良質なものを選んでいます。手間がかかり扱いが難しいけれど、桐材であるがゆえに醸し出せる奥ゆかしさや凛々しさ、佇まいを大事にしています。
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腕折り
京ひな人形づくりで最も難易度の高い仕事のひとつが、腕(かいな)折りと言われるプロセス。人形司にとっては、腕の見せどころでもある大事な局面です。肩から肘へのラインが生まれ、肘が曲がり、手の甲までの動きが生まれます。お雛さまの身体にバランスが生まれ、そして整う…。自然で優美な生命が宿る瞬間です。
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後ろ姿
人形は「後ろ姿」を見ればその良し悪しが一番よく分かる、と言われています。そこにこそ人形づくりに賭ける態度が表れるのでしょう。私たちの女雛の十二単の絶妙な段重ね、そのグラデーションの美しさ。和紙で裏打ちされた生地。その裁断やのり打ちの丁寧さ。実際の十二単と同様に六枚のパーツからなる仕立て方。そうした隠れた手仕事が質感や曲線の美を支えています。
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お香袋
お雛さまをご購入された方に、お雛さまの衣装と同じ生地でつくる「お香袋」をご用意できます。ぜひ、お申し出ください。おじいさまおばあさまにとって、あるいはご両親にとって、お孫さんやお子さまに贈ったお雛さまの存在を、いつでも思い出すことができるアイテムとなるでしょう。
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ずっと
見ていたいほどに、
愛おしい。
衣装の表地には西陣織の
柄の良い部分だけを贅沢に使用しています。
十二単の「かさね」は、
特別な技法でグラデーション美しく仕上げています。
精緻に整えられた襟元もぜひご覧ください。
優雅さと気品が漂うお顔やその表情、
絶妙なる傾き加減も、
私たちの自慢であり得意とするところです。
豊かな髪には絹糸を使っていますから、
美しく自然な艶があります。
もっともっと、どうぞ微に入り細に入り
じっくりとご覧ください。
他と見比べるほどに、見れば見るほどに、
至るところに高品質な手仕事の技が
施されていることがお分りいただけるはずです。
見飽きることのない美しさ、
愛おしさの秘密がちりばめられています。
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かさね
平安時代のひとは、四季の変化によって移り変わる色彩を十二単のかさねの色目に取り入れて楽しんだと言われます。私たちがつくる十二単衣も、衣装の寸法を一枚ずつわずかに変えることで、美しい段重ねとしています。よくあるような従来の全て同じ大きさのものに比べて大変な技術と労力を要しますが、その代わり、グラデーションの美しさをより際立たせ、十二単衣の美しさを最大限に生かせるのです。
髪の毛
世の中で一般的に売られている雛人形は、髪の毛の素材としてナイロン糸が使用されていることが多いようです。しかし、私たちの工房でつくるお雛さまの髪の毛には「すが糸」と呼ばれる、特別に染めた細い正絹の糸が用いられています。絹ならではの自然な色艶がとても良いのです。髪の毛の1本1本にも愛おしさが宿っています。
西陣衣装
と
柄合わせ
京都西陣の京ひな工房ですから、衣装には西陣織を使います。それも特に柄の良い部分だけを選んで、贅沢に使います。雅で美しい西陣の柄を丁寧に柄合わせして、男雛の胸元に柄が綺麗に出るようにします。そうした細部にまで配慮して緻密に美しく仕上げるのも、私たちの手仕事だからできること。胸元にどうかご注目ください。