工房便り
三連休最終日、京都は快晴の気持ちのいいお天気。
京都非公開文化財特別公開期間中の4日、
「冷泉家住宅」を参観してきました。
普段は同志社大学の一部のようにもみえますけど、
江戸時代初めに現在の場所にお屋敷を構えたということです。
明治時代になって
ほとんどのお公家さんは天皇と一緒に
東京に移らはったことで公家町はなくなり、
跡地は外周に石を積んで京都御所として
整備されたという歴史があります。
その中で冷泉家は京都に残らはったので
公家住宅として唯一現存し、
重要文化財に指定されています。
特に「冷泉家時雨亭文庫」は
和歌に関する多くの古文書を収蔵しており
冷泉家の信仰の対象になっているということです。
冷泉家が京都御所の北に位置することから
風水の四神相応、玄武(げんぶ)の留蓋瓦(とめぶたがわら)
が阿吽(あうん)を対にして表門の屋根の両隅についているのも
京都らしいな、、、と感心しました。
残念ながら屋内は撮影できませんでしたが
昭和天皇の即位礼の際、京都御所で行われた御大礼で
第二十二代ご当主が着用した束帯と礼冠(らいかん)
の展示も見応えがありました。
中国伝来の縁起のいい麒麟(きりん)が中央に見えます。
(「拝観の手引」より引用しています。)
京都の秋は文化財や芸術を堪能できる
絶好の機会です。
もうすぐ紅葉も見頃を迎えますしね、、、
「そうだ!京都行こう」の季節がやってきます。
(ミモロの京都案内も見てね~ミモロ)
<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>
8月に工房に遊びに来てくれた
「京都観光おもてなし大使」ネコのミモロちゃん。
「ミモロもお姫さまになりたい~」というミモロちゃんのひと言で
みもろ雛を作ることになったのです。
あれからあっという間に3ヵ月近く、、、
皆さま~、大変永らくお待たせいたしました!
ついについに、「みもろ雛」完成!!!
この日を待ちわびていた女将、
だって前々からミモロちゃんの大大ファンなんですもの、、、☺
もうね、ほんとに可愛いの!
ミモロちゃんとお友達のハンス君のお雛さま。
おまけに十二単と衣冠束帯のお衣裳が
着たり脱いだりできるという本式仕立て。
ミモロちゃんは、
「京都観光おもてなし大使」でもあり
「ほんまもん」を見極めるという
本物志向のネコちゃんですからね、
気合を入れて思う存分「ほんまもん」を追及しましたよ、もちろん!
何回見ても可愛い過ぎるぅ~~
女将に語り掛けてくれるんです、ふたりが、、
来年の「ミモロちゃんカレンダー」にも
登場することが決まっています。
た・の・し・み~♬
詳しくは
「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」
をご覧くださいね!
京都観光情報も満載、とっても楽しくて可愛いブログです。
いっぺんにミモロちゃんファンになること間違いなし!
※集英社さんのWEBマガジン「OurAge」ライフ大人旅
でもご紹介いただきました。
<<<<<<<<>>>>>>>>
今日は11月のお朔日、
霜月の始まりです。
西陣の氏神さん、今宮さんにお参りし
「毎日健康に暮らせてありがとうございます!」
といつも通りにお礼を言って気分爽快。
令和元年もあと2カ月。。。
10月22日の「即位礼正殿の儀」に続いて
今月10日には「祝賀御列の儀(パレード)」が行われ
14日には「大嘗祭」が、、、
皇位継承の儀式が相次いで行われます。
先月22日の即位礼正殿の儀の日、
雅子さまの十二単についての女将のブログ
の中の、
*テレビで見る限り、
唐衣:立湧地向鶴文様(萌黄)
表着:四花菱浜茄子文様(紫紺)
のようにお見受けしました。(あくまで女将予想)*
この女将予想がほぼ見立て通りやったという自画自賛(笑)
「わたし、なかなかやるやん!おほほほほ」
実際には、
唐衣:小葵地向鶴文様(萌黄)
表着:三重襷浜茄子文様(紫紺)
の十二単をお召しでした。
この文様が今までの有職文様にない
令和様式の新有職文様やったので、
織屋さん達は大慌て、、、
型を作るところからのスタートなので、
いつ織り上がって来るのかやきもきする毎日です。
皇室にも伝統と革新の融合、
凄いことですね!
画期的な出来事です。
<<<<<<<<>>>>>>>>
今日はハロウィン。
おもちゃカボチャ(右)とからすうり(左)のコラボレーション🎃
「真赤(まっか)な秋」の歌にも登場する「からすうり」。
女将の小学生の頃には音楽の時間に歌ったけど、
今はどうなんかなー??
「真っ赤だな、真っ赤だな、からすうりって真っ赤だな
トンボの背中も真っ赤だな♬~
夕焼け雲を指さして 真っ赤なほっぺたの君と僕
真っ赤な秋に呼びかけている♬~」
ハロウィンで騒ぐより、「真赤な秋」を歌って
日本の秋を愛でるのだ!(女将語録より)
<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>
今日はいよいよ待ちに待った「即位礼正殿の儀」。
皇太后雅子さまの十二単のお衣裳が今日まで一切㊙ということで
本日の即位礼まで全く知る術がなかったのです。
京都のどの織屋さんに聞いても「まだわからしませんねん汗」
という返事が返ってくるばかり。。。
御帳台の帳が開いたその時、私の目は雅子さまの十二単に釘付け。
今日やっとそのお衣裳を目の当たりにすることができました♡
平成の「即位の礼」で上皇后美智子さまが着用された
お色目と逆パターンのお色目。
「お雛さまみたいです。」
とか、
チェコから来た女性は
「日本の伝統衣装の素晴らしさに改めて興味を持ちました!」
と言うたはりました。
即位の礼のおかげで「十二単来た~~」
お電話での問い合わせも頂きました!
影響力大なり!
テレビで見る限り、
唐衣:立湧地向鶴文様(萌黄)
表着:四花菱浜茄子文様(紫紺)
のようにお見受けしました。(あくまで女将予想)
明日から早速「令和 御大礼雛」の下ごしらえにとりかかれます。
それにしても儀式の始まる13時には、
あれだけ降ってた雨がぴたりと止んで
晴れ間が見えてきたのにはびっくり!
虹もかかっていたとか、、、
「やっぱり日本には八百万の神さまがいてはる!」
と確信したわたしでした。
天照大神さま~~笑
<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>
「雛人形の飾り方」
お雛さまのご予約をいただき、
お届けをお待ちいただいているお客様から毎年
「お雛さまをお迎えする用意をしたいのですが、、、」
と、お問い合わせをいただきます。
「雛人形の飾り方」についてのよくあるご質問です。
Q1.雛人形はどこに飾ればいいでしょうか?
A1.リビングや和室などご家族の皆さんが
毎日集まるお部屋に飾って楽しんでください。
飾っているあいだよく目にして頂けるところがいいですね、、、
Q2.玄関に飾るのはよくないですか?
A2.いいえ、玄関はお客さまをお迎えする場所。
お雛さまを飾ってお迎えするのは素敵な
おもてなしの心です。
Q3.和室がないのですが、
リビングに飾る場合直接床に飾っても大丈夫ですか?
A3.平飾りか段飾りかにもよりますが、
もし平飾りの場合は直接床に飾るよりも、
3~40㎝くらいの高さの台をご用意いただくか、
チェストや飾り棚の上にお飾りください。
Q4.南向きに飾るのが縁起がいいのでしょうか?
A4.向きは気にされなくて大丈夫です。
ただ、直射日光が当たる場所は避けていただく方が無難です。
Q5.子供には触らせない方がいいですね。
A5.初節句のお祝いの際には、
お雛さまをお子さまの手や身体に触れさせて
健やかな成長を祈願しましょう。
お子さまが3歳くらい、
分別がつく年齢になられましたら是非一緒にお飾りください。
大切なものを丁寧に扱うという所作が豊かな心を育みます。
この一年のお子さまの成長をしみじみ感じる
良い機会にもなることでしょう。
Q6.お雛さまの男雛と女雛は
どちらが右でどちらを左に飾るのでしょうか?
A6.雛人形の並べ方についてはこちらをごらんください。
Q7.リビングのインテリアに合った飾り方がしたいのですが、、、
A7.是非、お部屋のお写真をお持ちください。
お客様のライフスタイルに合った
飾り方のご提案をさせていただきます。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*
※「雛人形の飾り方」
についてのご質問をたくさんお聞かせ下さい。
皆さんからいただきました
質問は「雛人形の飾り方」でご紹介させていただきます。
「こんなこと聞いたら恥ずかしいけどいっぺん聞いてみたい」
とか
「家ではこんな飾り方の工夫してるよ、見て!」
とか
「決まり事とかあるの?
こんなふうに飾りたいけどどうしたらいいの!」
といったお声をどんどんお寄せください。
日本全国の皆さんが参考にしたいに違いない、
と確信しています!!
お問い合わせフォームかお電話にてどうぞ。
お待ちしています。
TEL:075-441-8333
<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>
中国の陰陽説では、奇数を陽の数、偶数を陰の数と考えています。
今日9月9日は「最も陽が重なる日」、
とってもおめでたい日とされています。
菊が不老長寿の薬とされていたこともあり、
菊の香りを移した菊酒を飲んで長命を願う風習がありました。
この風習と菊の花が日本に伝わり、平安時代には宮中の行事となりました。
江戸時代になると五節句の一つ「重陽の節句」に定められたということです。
女将は真夏のような暑さにもめげず行ってきました、
上賀茂神社の「重陽神事と烏相撲」。
「カーカーカー、コーコーコー」
上賀茂神社につたわる八咫烏(やたがらす)の神話にちなみ、
刀祢代(とねだい)が禰宜方(ねぎかた)と祝方(ほうりかた)に分かれ
烏を演じるという、なんとも見どころたっぷりな奉納でした。
お待ちかね、菊酒の授与もありましたよ!!
なんとも雅な斎王代と子どもたちの真剣な相撲の奉納も。。。
それにしても今日は季節外れの酷暑の重陽でした。
熱中症ならなくてよかったよかった汗
<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>
朝晩過ごしやすくなりました。
今日から9月、長月の始まりです。
女将の五感センサーが秋の気配を感じる今日この頃。。。
食欲の秋、爆睡の秋はすぐそこまでやってきています(女将談)
さて「日本きものシステム協同組合」様の季刊誌「るると」にて
「雛人形をとおして知る 日本の文化 ひいな遊び」
夏号に続き、秋号にもご掲載いただきました。
(夏号はこちらをご覧ください。)
またまた、見て楽しい、読んで納得の構成で、
菊と五人囃子が秋の季節感にぴったりです。
9月9日は重陽の節句。
一足お先に「重陽の節句」の室礼(しつらい)をお楽しみください。
夏、秋、冬、春号と四季に合わせた「ひいな遊び」、
新しい文化の発見です!(女将談)
<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>
この前、
「宮廷文化に触れ、感じる装束の世界」
~講演会と着装実演~
が京都産業会館で行われました。
女将は長女と一緒にお勉強に行ってきました。
~以下リーフレットより抜粋~
【京都は千年以上もの長きにわたり都として栄え、
雅な宮中文化が育まれ、東京の皇居以外に
唯一現役の御所があります。
本年は天皇陛下のご即位に係る御大礼が行われることから
御大礼を彩る装束についての講演会と
着装の実演を通じて宮廷文化に触れ
感じていただける行事を開催します。】
<感想> 期待以上!! 素晴らしい!! 奥が深い!!
あのう、、、
非常に失礼ながらですね、
退屈するん違うかな、、、
ガラガラなん違う?
とか言いながら
あんまり期待せずに行ったんですね、、、
そしたら、会場は空席もなく満員。
講師の先生のお話が面白くてお話上手で
退屈するどころか聞き逃すまいと必死。
会場に入った途端、黄櫨染御袍
(こうろぜんごほう)が目に飛び込んできて
「わぁ~黄櫨染やぁ~!!」
と、長女とわたしは思わず目と目を見合わせました(きらきら✨)
黄櫨染御袍は来月10月の即位の礼で天皇が着用される
お衣裳です。
その時点でモチベーションMAX。
黄櫨染御袍って実は、、、
明治天皇の時から即位礼に着用されるようになった
らしいです。
平安時代から江戸時代までは
「袞冕十二章(こんべんじゅうにしょう)」
という天皇の礼服が即位の時に着用されていたそうです。
(上記写真)
明治時代になり服制が日本風に改められて
「黄櫨染御袍」を着用するようになった、
ということです。
知らんかったわぁ~~✨
完全に唐風ですよね、、、
近くで見ると見事な刺繍が施されていて感動でした。
こんなに近くで見られるなんて、夢みたい。。。
なんてラッキーなんでしょう!
その後十二単と束帯【闕腋袍(けってきほう】
の着装実演がありました。
束帯闕腋袍(けってきほう)って雛人形で言うたら
隋臣(この場合は右近衛府)に近いかな、、、
会場に来られたこれだけたくさんの方が、
宮廷文化と装束に興味を持ってくれたはるんやなぁ、
と思うと感慨深くて
それだけでもう胸がいっぱいになりました!!
途中退場する方もなく、
係りの方がおっしゃるには
「入場ハガキを忘れた人が一人もいない」
「途中居眠りする方も一人もいなかった」
とびっくりされていました笑
細部までお写真を撮らせてもらい、いっぱい賢うなって
大満足の2時間でした。
<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>
なんか最近やる気満々の女将の直伝シリーズ。
書きたいことが泉のように湧いてくる!
わたしのライター(writer)魂に灯が付いた、
というべきか、、、
(どっちでもええわ!言うてるの誰ですかー笑)
それはさておき、
女将の直伝シリーズ・・・其の十「雛祭りの移り変わり」
「ひな祭り」って、
節分に巻きずし食べたり、
バレンタインデーにチョコレートもらったり、
クリスマスにケーキ食べるみたいなもん違うの??
という素朴な疑問。
確かに伝統的な季節の行事には、食べ物や飲み物は
欠かせません。
(雛祭りの祝い方については、後述いたします。)
ここで、ひな祭りの移り変わりについてのお話。
ヒトガタに穢れを移して川に流す行事と
平安時代の「ひいな遊び」が結びついたのが
ひな祭りの始まりといわれています。
(女将の直伝シリーズ其のⅡ・・・雛祭りの歴史はこちら)
宮中の記録に雛祭りが現れるのは江戸時代初期、寛永頃からです。
民間の記録はそれよりもやや遅れ、元禄頃から文献に登場しています。
泰平の江戸時代には庶民の暮らしの中に急速に広まり、
元禄を過ぎた頃からは多くの書物や浮世絵などに
雛祭を楽しむ女性たちの姿が頻繁に登場します。
ただし、これに赤ちゃんの初節句の縁起が加わったのは
江戸時代後期からのことです。
こうしてひな祭りは娘たち、女性たちの楽しい行事、
季節のお祭りになったということです。
女将、頭使い過ぎてしもた、、、
わかったぁ~ねぇ、みんな!
漢字が多いし読んでて寝てしもた、とか許しませんよ!
「女の子が産まれたら健やかな成長を願って雛人形を贈る」
という風習が出来たのは江戸時代後期からということが
わかりましたね。。。
わかりましたね。。。(しつこい)
良かった!
わかった、ということにして、
以上「ひな祭りの移り変わり」でした。
女将っておもしろい!(自分で言わへんの。。)
<<<<<<<<<<>>>>>>>>